自分がモバイルアプリを開発しない理由

今まで何度か食指を伸ばしてみたのだけども、結局モバイルのアプリは一つも作っていない事に気が付きました。基本、アプリは自分が使いたいから作る、というスタンスなのですが・・

１．携帯をあまり使わない

身も蓋も無い話しかもしれませんが、普段パソコンをメインに使っていると、携帯を触る必要性がありません。自分があまり使わないと、モバイルのアプリを使いたいという必要性も欲求も感じないのです。

パソコンなんていらない、携帯だけで十分だという事を言う人は（コロナ禍前には結構いた）、煽っているだけか、実社会を知らない人か、パソコンを使った事が無い若い人がいきっているだけのように思います。

自分が携帯をあまり使わないその他の理由として、

A．集中力を削がれる

携帯は集中を削ぐだけで、ウザいぐらいです。プログラミングをしていてド集中しているときにガンガン鳴らされるとビクっとするのです。

B．画面が小さすぎる

開発用のデカい43インチのディスプレイ（解像度 3840x2160）とかに慣れてしまうと、とてもじゃないけれど携帯の小さな画面で何かを読もうとか観ようという気は失せます。一覧性とか情報量が1と1000ぐらい違います。マルチタスクも難しくなります。ノートパソコンでも苦痛です。ましてやクリエイティブな作業をするのに携帯の画面は適していません。入力系の作業にそもそも携帯は向いていない。

逆に自分が使うケースとしては、

I．リアルな環境でマルチタスク

家事とか運動中とか、ながら作業をしたい場合、ポッドキャストや音楽を良く聞きます。既存のアプリに大きな不満は特にありません。

II．出先でちょっと調べものをする

そんなぐらいかな。

２．開発環境が戦国時代

今のモバイルアプリの開発の状況は、大昔のブラウザ戦争を連想させます。当時は異なるブラウザで動作が異なり規格や技術が乱立して、様々なブラウザで崩れずに表示させるだけで大変だった・・・

ドックイヤーのようなスピードにしがみついていくのは若い人でないと出来ません。なんせ、せっかく学んだ技術が大抵２，３年後には使い物にならなくなっているのですから。

A．個人でテスト環境を揃えるのが大変

シミュレーターがあるとはいえ、Mac本体は必要。その上で、少なくともiPhoneとAndroidは両方普段から使っていないとなりません。さらにタブレットでも動作確認が必要です。Appleは直ぐに数世代前のOSを足切りするので、Appleに対するお布施の金額も馬鹿になりません。

自分は、WinodowsのPCの開発環境とテスト環境に加え、LinuxのUbuntuサーバとノート、Mac数台、iPhone、iPadを持っていますが、Apple系のはすべからくOSのアップデートを重ねると動作が重くなりすぎて、使い物にならず、最近触っていません。数年ごとに買いなおすのも馬鹿らしいですし。

B．自分が使っていないと各モバイルOSでの作法が分からない

自分は、iPhoneが出る前のiPodからずっとiPhone一筋で満足しているので、Androidは使っていません。

自分が使っていないOS向けのアプリ開発なんて、まともな技術者はやりません。仕事でやらされている魂を売り渡した技術者ならやるかもしれませんが、出来上がるのはクソみたいなアプリです。<よくあるパターン。

C．モバイルOSの技術は使いまわせない

まともなアプリならネイティブで作る訳だけれども、AndroidのKotlinにしても、AppleのSwiftにしても、それぞれのプラットフォームでしか基本使われないので、勉強して習得しても、そのプラットフォームでしか使えない。C++やPythonならプラットフォーム非依存と言えるかもしれないけれど、それと比較したらコスパが合わない。Apple一筋で行く、みたいな特異な人スペシャリストで行くならそれはそれで全然OKだけれども・・・。

Webの技術（JavaScript）を使うなら、わざわざ「アプリ」の形態にせずに、Webのままで良いでしょ、と。無理してアプリの「ガワ」を被せるのは逆にダサい。最近はブラウザから「アプリとして登録」みたいなPWA（プログレッシブウェブアプリ）の機能も出てきた事だし。

XamarinやFlutterといったクロスプラットフォームの開発環境はまだまだ未成熟。